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ガリバー旅行記と僕

先日テレビを見ていたら
「ガリバー旅行記」についてをやっていた。

ガリバー旅行記といえば、漂流して小人の国に流れ着いたガリバーが、小人に緊縛されたり、結局その小人と和解し、敵対する小人の軍艦を根こそぎかっさらい、力尽くの和平をもたらしたという、ザックリだと正義の味方ガリバーみたいな話だったはずだ。

もちろん、幼少期の僕もこの話を聞かされたわけだが、当時すでにウルトラマンとゴジラという更に巨大なモノに憧れていた僕は、なぜガリバーは街を破壊したり、怪獣と戦わないのかと物足りなさを感じたものであった。

しかし、そのテレビによると、ガリバー旅行記とは日本でイメージされている童話とはまったくことなるものらしい。

18世紀のイギリスでジョナサン・スウィフトにより書かれたガリバー旅行記では、ガリバーは小人の国だけでなく、巨人の国や、空飛ぶ城にしゃべる馬の国など、かなりいろんなところに行っているのだ。しかもこれ、ファンタジー小説に見せかけて、社会や権力、はては人間に対しての痛切な風刺が込められているらしい。

しかも、ここに登場する空飛ぶ城の名前が「ラピュータ」といい、駿宮崎の空飛ぶ城の話のモデルでもあるらしいのだ。

そんなガリバー旅行記に俄然興味を持った僕は、紆余曲折をえて「家畜人ヤプー」をさがしていた。

もちろん、富士の樹海でも群馬サファリパークでもなく、本屋でだ。

家畜人ヤプー。

沼正三が書いた小説を僕は探していたのだ。(ガリバー旅行記とこの小説の関係は興味があれば調べてください。ウィキペディアで。)

パルコの地下にある本屋の本棚を舐めるように探した。

が、

ないのだ。小説の並んでいる本棚を3列くらいくまなく舐めまわしたが、家畜人ヤプーはどこにもない。

その無いという事実が、余計に僕の欲求を刺激する。

店員に聞こう…いや、待て。なんて言えばいいのだ?

「あの~家畜人ヤプー探してるですが。」

……何かしらんがものすごいダメな気がする。これは危険だ。(※しかも、この時点では作者の名前もうろ覚えだった)
躊躇った僕の頭では、本能と理性が交錯する。

「チクショーーー!!俺は家畜人ヤプーが読みてぇえんだよぅ!」
僕の本能が叫ぶ。

しかし、
「待って。家畜人だなんて…ヤプーだなんて…そんな卑猥な半濁音、言えない…言えやしないよ。アタイは、ウブなんだよ?」
80’sなオオカミ少女16才の純愛が、僕の本能を鈍らせた。

結局、僕はその本屋と、もう一件の本屋の棚をしらみつぶしにさがした。(自力で)

やっと見つけた!と思ったら漫画だった。しかも、絵が江川達也だった。僕は江川さんの絵は苦手なのだ。しかも、3巻からしかない…

どこにも僕の求めるヤプーはいなかった。

最初の本屋に入ったとき、8時を指していたはずの時計の針は、10時近くになっていた…

夜の街を、冬の風に吹かれながら僕は空を見上げた。

月は出てなかった。

戦利品:
「ねじ式」
「攻殻機動隊(2)」


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